事前測定2日目

kuroken2006-07-28

今日から、愛知医科大学へと舞台を移し、さらにバラエティーにとんだ事前測定が始まりました。
自宅から愛知医科大学までは電車とバスを乗り継いで約2時間ほどかかるため、早朝5時半に起床。昨日は1時過ぎまで仕事をしていたので、睡眠時間はわずか4時間弱。その前日もやはり4時間ほどしか寝ていなかったので、ちょっとばかり睡眠不足気味です。しかし、「ついに実験が始まるんだ!」という緊張感からか、さほど眠気は感じておりませんでした(それがあとでツライ事態を引き起こすわけですが……)
午前8時半に愛知医科大学へと到着。様々な実験器具、医療器具、パソコンなどが並ぶ研究室に案内されました。すでに、日本各地の有名大学の教授や学生が、なにやらいろいろな測定を始めております。中には、体脂肪計を発明した先生などもいて、ああ、こんなかたたちのお役に立てるなんてし・あ・わ・せ(ハート)と喜んだ僕なのでありました。
外国人の女性スタッフが僕のそばへやって来て、「ぺらぺーらぺらぺら」となにやら英語で語りかけてきました。もちろん、英語能力ゼロの僕には、なにをいってるのかさっぱりわかりません。
「ホワット?」
「ぺらぺーらぺらぺら」
そういって、紙コップを僕の目の前に差し出します。
テーブルの上にはお茶のペットボトルが置いてあったため、
「あ、お茶をくれるんですね。サンキュー、サンキュー」
僕は笑顔を振りまきながら、その紙コップにお茶を注ごうとしました。
と、僕より1日早いスケジュールで動いている被験者Cさんから、
「それ、検尿用のカップです」
と指摘されちゃいました。
があああああああ。いきなりの大失態。

無事、検尿を提出し、まずは身長、体重、脂肪量、筋肉量、水分量、さらに身体の様々な部位を測定。ここ20年ほど、胸囲なんて測ったことありませんでしたけど、いつの間にやら100センチを超えててびっくり。水泳のおかげかな。ウエストも太くてびっくり……はしませんでした。それは前々からわかってることです。さらに、上腕、手首、太もも、ふくらはぎ、足首などの太さ、さらには腰骨から膝関節まで、膝からくるぶしまで(なのかどうか正確にはわからないけど)の長さなど、実に細かい部位まで身体測定していただきました。
驚いたのは、足の形を3Dでスキャンするマシーン。箱の中に片足を入れると、わずか十数秒でスキャン終了。足の形が立体的にわかってしまうという優れもの。実際、スポーツシューズメーカーでオーダーメイドの靴を作るときに、使われているマシーンなんだそうです。足に限らず、いろんなものがスキャンできそう。1台ほしいかも(笑)。

次はtilt(起立負荷試験)と呼ばれる測定。詳しい解説はこちらをどうぞ。簡単に説明すると、身体を0度、30度、60度など、様々な角度に傾け、体液の移動などを調べるというもの。
それぞれの角度での血液の様子を調べるため、まずは右腕に巨大な注射針を挿入。1回刺しただけで、3度に分けて採血ができるという優れもの。三回刺されなくてもいいので、「うわあ、なんてありがたい注射器なんだ」と最初は思ったものの、3回目の採血までずっと注射針が刺しっぱなしになってるわけで(時間にすると1時間以上)、果たしてどちらが楽なのかはビミョーなところであります。
頭には脳の血流を測定するヘルメット。鼻には呼吸を測定する管。左手の指先には血圧計。右腕には注射針が刺さっており、さらに身体中にたくさんの電極がつけられ、一体自分がどんなふうになっているのかさっぱりわかりません。
ベッドを0度にした状態で15分。30度にして15分。60度にして15分。90度にして15分。そこから0度に戻して15分。合計1時間15分。これがまあ、とにかく長く感じます。しかも、身体をまったく動かせないのでツライツライ。眠ってしまうと正確なデータが取れないので、目をつむることもできず、見えるのは殺風景な天井と壁オンリー。いやあ、つらかった。終わったあとはへとへとでした。

でも、こんなのはまだまだ序の口だったんです。
tiltにはもう1種類ありまして、こちらは採血する代わりに、膝の裏側へ針を刺し、神経の変化を調べるというもの(毎度のことですが、正確なところはよくわかりません)。
定位置に針を刺すのは、相当に困難な作業らしく、こちらのtilt試験には3〜4時間が必要となります。睡眠不足気味の日が続いていたので、ベッドに横になった時点から、少しふらふらしてました。
睡眠不足だったこと、測定が夜遅くだったことなど、様々な要因が重なり、さらに途中で針が取れて再度刺し直したため、そのことに対するストレスも重なって、途中で一気に血圧が低下してしまい、あとちょっとで測定終了という直前で中止になってしまいました(涙)。
その日の測定終了時刻は午前1時。身も心も、もうくたくた。
宇宙旅行に旅立つ前から、こんなことでは……と不安になる僕なのでした。