帰還前夜

kuroken2006-08-19

今日の1枚は、僕と同じ日に宇宙へ旅立ったKさん。
ベッドの傾き、わかってもらえるでしょうか?


地元の花火大会らしく、外からは花火の打ち上がる音が聞こえてきます。
……でも、見えないよ(涙)。
宇宙旅行もついに20日目。
つらかったトレーニングも、ようやくすべて終了です。
あとは、明日の大気圏突入を待つだけ。
明日、Kさんと一緒に地球へ帰還します。


ベッドの上で腹這いになりながら綴る日記も、これが最後となります。
毎日、不自然な姿勢でタイピングしていたので、肩や背中の筋肉がガチガチです。
ケアスタッフの皆さんの手厚いマッサージでなんとか耐えてこれましたけど、もう二度とこんな姿勢でパソコンを使いたくはありませんね。
さてさて、今日はこれまでに紹介できなかったネタを、まとめてざっとご紹介。


▼大人のDSトレーニング
ベッドレスト中は毎日、「もっと脳を鍛える大人のDSトレーニング」をやっていました。大体、脳年齢20歳〜25歳くらいの間を行ったり来たり。寝ていたから脳の働きが衰えたとか、逆に冴えまくったとか、そんなことはあんまりありませんでした。


▼夢
ひたすら、街なかをほふく前進し続ける夢を見ました。その世界では、すべての人がほふく全身しているんです。横断歩道を渡るときも、信号が青になると同時に、皆がいっせいにずりずりずりずりと腹這いになって進んでいきます。……ちょっとうなされました。


▼……え?
ベッドに貼ってあったメモ。面会に来た友人に指摘され、初めて気がつきました。



170kgって……。そこまでデブじゃないやい!


▼熱い口づけ
安楽尿器のレシーバー(おしっこを受け止めるところ)は、ベッドの横に引っかけて置いてあります。同じくベッドの横に置いてある体温計を取ろうと、うつ伏せ状態でベッドから顔を出したところ……安楽尿器のレシーバーに熱い口づけ。しばらく悶え続けたのはいうまでもありません。


▼ナースコール
ナースコールは全員がひとつの回線を使用しているため、誰が鳴らしたかまではわかりません。そのため、ケアスタッフがやって来たら、「僕が鳴らしました」と申告する決まりとなっています。
ピピピピピ……
「はい。どなたですか?」と尋ねるケアスタッフ。しかし、誰の応答もありません。
しばらく経って、またピピピピピ……
「どなたですか?」
でも、やっぱり応答はなく……。
ええ? どゆこと? どゆこと? まさか……。
「お盆だからねえ」
そのひとことで片づけられてしまったんですが、果たしてそれでよかったんでしょーか?


▼排泄
ベッド上の排泄にもすっかり慣れてしまいました。どちらかといえば、おしっこのほうがいまだに苦労しますね。普段よりも腹筋に力を入れなくちゃならないんで。
しかし、こんなにも抵抗なく人前で排泄できるようになっちゃうと、たとえば今後、酔っ払ったときとかに、つい調子にのって、「じゃあ、今からうんこしまーす」とかやっちゃわないだろうかと、ひじょーに心配です。


明日は事後測定が忙しく、おそらくブログの更新はできないと思います。
では次回、地球でお会いしましょう。
無事、着陸できるよう、皆さん、祈っていてくださいね。