トレーニング〜4

kuroken2006-08-07

今日は、4日に1度訪れる魔のダブル・トレーニング・デイ
いつも行なっている1.4G60W30分のほかにもうひとつ、0.3G150W15分のメニューまでこなさなければならないんです(涙)。
この低Gトレーニングは、遠心機の回転が遅いため、いつもみたいにイヤぁな感覚を味わうことはほとんどありません。イメージとしては、地上で普通に行なうエアロバイクみたいな感じ。しかし低Gではあるものの、負荷が高いため、やっぱりそれなりにしんどいんですよね。
とはいえ、気分的にはこっちのメニューのほうがずっと楽。運動した分だけ、ちゃんと呼吸も荒くなるし、身体も熱くなってきますから。いつものメニューで流れるのは冷や汗ですが、こちらのほうは気持ちいい汗って感じ。
午前中に低G高負荷のメニューをやり、午後からはいつもどおりの高G低負荷トレーニング。合計すればたった45分の運動なんですが、トレーニングの前にはどうしても落ち着かなくなってしまうので、結局、今日はゆっくりくつろげたのは夜になってからでした。


このトレーニングって一体、なんの役に立つの? と疑問に思ってるかたもいらっしゃると思います。僕も難しいことはさっぱりわかりませんが、先生がたにいろいろと話をうかがったり、ネットであれこれ調べていくうちに、なんとなくではありますがわかってきました。
まずは、JAXA(宇宙航空研究開発機構)のサイト内のこのページ↓を読んでみてください。


宇宙空間における生体変化


地上への帰還により重力が再びかかると頭部に移動した体液の多くが下半身に急激に移動するために、起立したときの血圧低下、さらには失神を生じることがあります。これを専門的には起立耐性の低下といいます。


宇宙へ旅立つ前に行なったtilt試験は、この起立耐性を調べるためのものだったんですね。そして、毎日行なっているトレーニングは、「上半身の体液を下半身へ移動させ血液の循環系に重力下での起立時と類似した負荷を与える」ために行なわれているわけです。
一方、4日に1回行なわれる低G高負荷のトレーニングは、心臓や肺、筋肉を鍛えるために行なわれているんでしょう。たぶん。
……ものすごくテキトーな説明をしているような気もしますが。


今日の高Gトレーニングでは、先輩宇宙飛行士のNさんが、ついに一度の休憩も挟まずに、30分間の回転に耐え続けました。をを、すごいっ!
僕も、1回の休憩だけでなんとか終わらせられるようにはなったんですが、これまでの最長回転記録は18分。30分間は、まだまだ耐えられそうな気がしません。
うーん、なんとか先輩宇宙飛行士に追いつきたいなあ。
頑張れ、俺!


レーニングの話はひとまず今日でおしまい。
明日は、僕らの世話をしてくださっているケアスタッフ(現役女子大生多数←ここ強調)のお話でも(にんまり)。